「借地非訟」とは

「借地非訟」とは

借地人が権利の譲渡売却、借地上の
建物の新築・増築などを行う際には
地主からの「承諾」が必要になります。

しかし、この求めに正当性があるにも関わらず
地主からの承諾が得られない場合に

「借地非訟」を行います。

この場合、借地人は裁判所に申立を行います。

そして、裁判所は地主にとって
不利益がないかなど

借地人と地主の両方の事情を考慮しながら、
正当な事由があるかなどの調査を行い
許可の可否を判断します。

裁判所の許可がおりれば、地主の代わりに
裁判所から許可を求めることができます。

また、許可の代わりに、承諾料や
地代変更に関する支払いを
借地人に命じることもあります。

4種類の「借地非訟」手続き

借地非訟の裁判手続きには、地主から「承諾」が
必要な状況に応じて4種類の手続きがあります。

1.「借地条件変更の申立」
借地契約の中にある、借地上の建物の
用途や構造についての制限などの
条件変更の際に、地主から
拒否された場合。

2.「増改築許可の申立」
借地人が借地上の建物の増改築がしたいと
地主に承諾を打診し、拒否された場合。

3.「土地賃借権譲渡または転貸許可の申立」
借地人が借地上の建物を第三者へ譲渡する
際に地主から承諾を得られなかった場合。

ただし地主には介入権があるため
裁判所が決めた価格で借地権(借地上の建物)
を第三者より優先的に買取ることができます。

4.「競(公)売に伴う土地賃借権譲渡許可の申立」
競売や行政庁の公売にて、借地権付きの建物を
買取った買主と、借地の賃貸借契約を
地主が拒否した場合。

また、ここでも地主には介入権があるため
裁判所が決めた価格で借地権(借地上の建物)
を第三者より優先的に買取ることができます。

「借地非訟」は最後の手段

借地人は、上記のような申立を行うことで
裁判所から許可を得ることができれば、

権利の譲渡、建物の建築、増改築などが
お行えるようになります。

しかし、地主から承諾がもらえないから
すぐに裁判ということではありません。

借地非訟は、当事者では解決できない問題を
裁判所が間に入ることで決着させる方法ですが、

かなりのお金と時間、労力がかかります。

また、借地人と地主の間で
争いが続いていると

なかなか買い手がつかなかったり

価格が下がってしまうこともあるので
注意が必要です。

そのため借地非訟を考える前に、
まず先に、当事者での話し合いで
解決することを考えましょう。

借地非訟になってしまう
トラブルの原因としては、

「借地権者と地主が、自分の立場の
主張ばかりしている。」

ということや

「当事者の知識、経験不足から
お互いに間違った主張をしている。」

などがよくありますが

このような問題がある場合、借地人と地主も
このままでいいとは思っていません。

なんとか解決できればと思っているものです。

お互いを理解しながら、しっかりと話し合い
「承諾」を得ることができれば

それが一番の解決方法となります。

借地非訟は、本当に最後の手続きです。

先ほどもお伝えしましたが、
借地非訟は、お金と時間、
労力がかかってしまいます。

できるだけ、そこに至る前の
話し合いで解決することを
お勧めします。