認知症などで判断能力の低下した方が所有者(名義人)になっている家や土地などの不動産を売却する場合、いくら判断ができないからと言っても、子どもや兄弟などの親族が勝手に売ることはできません

 

売却する時は、司法書士が不動産の所有権を購入者に移す手続きをするのですが、その際、司法書士には売買の契約が正当であることを確認する義務があります

 

具体的には、所有者の本人確認や売却の意思確認をおこなって、契約の有効性を判断します。

 

 

 

 

 

所有者が認知症で、本人から売却の意思確認ができない場合は所有権を移す手続きができません。

 

なぜなら、

 

不動産を売った時すでに認知症だったことが後から判明した場合、売買契約自体が無効になるだけでなく、司法書士がその責任を問われるからです。

 

それに、認知症で判断能力が落ちていると、自分に不利益な契約であってもよくわからないまま契約してしまうかもしれません。

 

そういったトラブルを回避するために、判断能力に支障のある方を保護、支援する制度があります。

 

これを成年後見(せいねんこうけん)制度といい、実際に支援する人を成年後見人(せいねんこうけんにん)といいます。

 

認知症になってしまった方の不動産を売却する場合は、この成年後見人を立てて代わりに契約してもらうことになります。

 

成年後見人を立てるには、配偶者や子供などの親族が家庭裁判所に申し立てる必要があります。その際、

 

「私が成年後見人になります」
「この人を成年後見人にしてください」

 

と、希望を出すことはできますが、最終的には家庭裁判所が適任者を選ぶので、誰になるかは分かりません。

 

裁判所が公開したH27年のデータによると、次のような人が成年後見人になっています。

 

 

 

このように、家族の中から選ばれることもあれば、弁護士や司法書士などの専門家の中から選ばれることもあります。

 

ただ、この成年後見人の制度…実は多くの問題の種があり、活用を躊躇する方が少なくありません。

 

 

 

 

成年後見人というのは、あくまでも本人の代理で法律行為を行ったり、日々の財産管理を行うのがメインの仕事です。

 

「家や土地が売れたら終わり」ではありません。

 

通帳記入による預貯金の入出金チェックや公共料金の支払い、税金の申告や納税、医療や介護サービスの契約、定期的な家庭裁判所への報告…

 

こういった仕事が10年、20年…原則として本人の病状が回復するか、亡くなるまで続きます。

 

その間に不正な行為などによって損害が生じた場合、親族であっても刑罰の対象となりますので注意が必要です。

 

親が長生きしてくれるのは嬉しいことだと思いますが、その一方で生きている間は成年後見人という役目を背負い、面倒に感じてしまうかもしれない様々な仕事をし続けなければならないのです。

 

 

 

実際は弁護士や司法書士と言った専門家が選ばれることが多く、報酬は月2万~5万円程度、年間にすると24~60万円程度です。そして、この報酬は親が亡くなるまで続きます

 

縁起でもないお話ですが、仮に10年後に亡くなると仮定した場合、240~600万円もの負担になります。

 

それだけではありません。

 

不動産の売却を依頼すると、成功報酬として数百万円もっていかれます

 

自分や親族が選ばれても、専門家が選ばれても、どちらに転んでもあなたやご親族の生活に支障が出てしまいます。

 

「親のために家を売りたいだけなのに、どうしてこんなに苦労しないといけないの?」

 

と絶望してしまう方も少なくありません。

 

 

 

 

成年後見人であっても、ご自宅を売却する場合には家庭裁判所の許可が必要となります。そして許可するかどうかを決める際、裁判所は認知症になってしまった方の財産の維持を重要視します。

 

・将来自宅に帰る可能性は本当にゼロなのか?
・売却価格は適正なのか?
・どうしても売却しなければいけない事情があるのか?

 

こういった『自宅の売却の必要性』を裁判所に理解してもらう為に、手間と時間がかかってしまう事はよくあります。

 

「固定資産税を払うのがもったいない」くらいの理由では、売却の許可は下りないでしょう。

 

 

 

 

これが認知症の方の家や土地を売却する上での落とし穴です。

 

成年後見人の申し立て、売却の許可を得るための申し立て、どちらもたくさんの書類を揃えたり、たくさんの人を巻き込んだりする必要があります。

 

そこまでしたのにも関わらず売却の許可が下りなかったら、落胆と同時にやり場のない怒りがこみ上げてきて、認知症になった親を恨むことさえしかねません…。

 

でも諦めるのはまだ早いです。

 

『成年後見人』と『裁判所の許可』の2つの課題をクリアして、なおかつ手間やお金の負担をかけずに売却する方法がたった1つだけあるんです。

 

 

 

 

ここまでお伝えしてきたことは、本やインターネットで9割以上の方が言っていることです。そして、結論はどれも「成年後見人を立てて売却する」です。

 

今後、時間をかけて調べたとしても「成年後見人を立てる」以外の選択肢が見つかる可能性はきわめて低いです。

 

しかし、この話には大きな盲点があります

 

成年後見人を立てずに売却できる可能性はまだ残されていますので、どうか最後まで読み進めてください。

 

 

 

 

これまでの話を根底から覆すような話ですが、売却の過程で「司法書士が本人確認や契約の妥当性を確認する」のは、あくまでも司法書士に登記を依頼した場合の話です。

 

実は、登記を司法書士に依頼するのは必須ではありません

 

登記は購入者本人でも可能ですし、購入者から依頼された家族や友人、知人でも、報酬をもらわなければ代わりに行うことができます。

 

その場合、司法書士は関与しませんので、第三者による契約の妥当性確認をすることなく売買は行われます

 

これは極端な話ですが、認知症で判断能力がない方であっても契約自体はできてしまうのです。

 

もちろん後から「契約は無効だ」と裁判を起こされたら契約は無効になりますし、バレなければ良いという話ではありません。

 

悪意があるかどうかにかかわらず、判断能力がないからといって勝手に契約するのは絶対にいけませんし、そのような事をさせるためにこのお話をしているわけではありません。

 

ただ、認知症に精通していない一般的な司法書士の先生や不動産会社に相談することで、本来は売却できるのに売却できないと言われてしまうケースがあることも事実です。

 

 

 

 

先ほどもお伝えしましたが、売買の契約をした時点で判断能力が無かったことが後から発覚した場合、売買契約は無効になります。

 

それに伴って、仲介をした不動産会社が損害賠償を払うことになったり、登記をした司法書士が資格をはく奪されたりする可能性があります。

 

認知症といってもその程度は様々です。日によっても、天気や時間帯によっても状態は変わります。

 

ある司法書士は大丈夫だと判断しても、裁判所がダメだと判断する可能性もあります。

 

ですので、認知症やその疑いのある方の不動産売買に関わること自体が、司法書士や不動産会社にとってはリスクなのです。

 

特に、司法書士が所有権の移転登記で得られる報酬は10万円前後です。そのためにわざわざ資格をはく奪されるようなリスクを取りたくないというのも、仕方がないのではないでしょうか…。

 

これが司法書士や不動産会社に相談すると、認知症の疑いがあるというだけで断わられてしまう理由です。

 

もしあなたがすでに司法書士に相談して断られたとしても、実際はまだ契約できる状態かもしれないのです。

 

 

 

 

 

 

ここまでの話をまとめると、あなたが売却するためにできる取り組みは3つあります

 

 

今の状況をふまえて

 

「この3つの選択肢の中で最も適しているのはどれか?」

 

を見極めることが売却への第一歩となります。

 

 

 

 

 

 

弊社には、この3つの選択肢すべてをサポートした実績があります。

 

弊社ではあなたがどのように取り組むべきかを見極めることができ、全ての手続きや書類の準備をサポート、代行することができます

 

また、成年後見人を立ててご自宅を売却する場合は裁判所の許可が必要となりますが、こちらも実績があります。どんな取り組みになったとしても、ご売却完了まで弊社に一任することができます。

 

不動産の売買に関連する法律はもちろん、成年後見制度が定められた民法にも精通しておりますので、違法な行為は一切なく、全て正式な手続きを経て売却まで進めますのでご安心ください

 

 

 

 

 

 

 

 

もしかしたらあなたは今「もう少し調べてからにしよう」とお考えかもしれません。

 

しかし、ほとんどの本やインターネットでは成年後見人を立てるよう書かれていますし、他の専門家の方に相談しても「成年後見人を立ててください」とアドバイスをされるはずです。

 

この先、情報を集めていっても他の選択肢が見つかる可能性は限りなくゼロに近いです。

 

また、司法書士に相談しても断られるケースがほとんどだと思います。それが認知症の程度を見極めた上で言っていればまだよいのですが、認知症と聞いて一方的に断っている可能性もあります

 

こういった状況の中であなたがご判断を誤ってしまわれないか、私は大変危惧しております。

 

もし今のご状況を私に教えて頂ければ、

 

「ご売却にむけてどのように取り組んでいくべきか」

 

をお伝えすることができます。

 

ただ、一度に対応できるご相談の数には限りがありますし、このページは毎日数十名の方がご覧になっています。

 

ご相談の数が増えてこれ以上対応できなくなった場合、このページの公開をいったんストップすることになります。

 

一度このページを閉じてしまうと、いざ相談しようと思ったときにこのページが見つからない恐れがあります。

 

この問題は先延ばしにしても何も解決しません

 

もし認知症の方の不動産のご売却でお困りでしたら、この下にあるご相談フォームからでも、お電話でも構いません。今すぐご連絡なさることをお勧めいたします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

認知症と診断され、診断書はないものの要介護2で認定済み、という状態でも大丈夫でしょうか?

要介護認定と認知症判定は異なるため、要介護認定を受けているからといって売買契約に必要な判断力が欠如しているということではございません。

 

【要介護認定とは】

介護保険サービスの利用希望者に対して「どのような介護が、どの程度必要か」を判定するためのものです。

 

寝たきりで介護が必要な場合でも意識はしっかりしている方もおられます。

 

その場合は体が不自由なため介護認定を受けることが可能です。

 

したがって、ご本人の状態にもよりますが、売却できる可能性はまだ残っています。

司法書士には断られたのですが、売却できますか?

司法書士にとって、認知症やその疑いのある方の不動産売買に関わること自体が大きなリスクです。

 

売買の契約をした時点で判断能力が無かったことが後から発覚した場合、売買契約が無効になるだけでなく登記をした司法書士が資格をはく奪される可能性があるからです。

 

そのため、認知症の疑いがあるというだけで断わる司法書士もいらっしゃいます。

 

弊社では認知症を熟知した司法書士と連携をとって、本当に判断能力が無いのかを見極めた上で最善の選択肢をご提案することができます。

 

 

 

 

 

 

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